マイナス金利政策の影響で住宅ローン金利は、過去最低水準が続いています。
そのため、当初の予算を超えた資金計画を組みがちですが、住宅ローンの資金計画は、いくら借りられるかではなく、いくらなら返せるかで考えるのが基本です。
今回は足利市内の金融機関で上手に住宅ローンを借入し、返済していくにはどう計画すれば良いか?ハウススタジオの考えをまとめてみました。
今後足利市内で不動産を購入される方に役立てば幸いです。
| 毎月の住宅ローン返済額を抑えるためのボーナス利用はキケン
同じ融資額を借りても、融資額の何割かをボーナス時返済にあてると、毎月返済のみの場合に比べて、毎月の返済額を抑えることができます。
そのため、このぐらいだったら毎月返せるかな?と本来の実力以上のローンを組んでしまうケースは少なくありません。
しかし、ボーナスは企業業績によって左右されるもので、過剰にボーナスに頼った資金計画は、滞納リスクを高めることになります。
いくらなら返せるかは毎月返済のみで考え、あくまでもボーナス時返済は無理のない範囲で収めるべきです。
因みに、ハウススタジオでご提案したお客様の8割以上は月々返済のみで、無理ない返済計画を計画されております。
| ボーナス返済があるほうが住宅ローンの総返済額が多くなる?
たとえば、足利市内の金融機関で2000万円を金利0.775%、35年返済で借りる場合をみてみましょう(いずれも元利均等返済)。
●毎月返済のみでボーナス時返済はゼロ
毎月返済額:5万4384円
年間返済額:65万2608円
総返済額:2284万1395円
●融資額の1割(200万円)をボーナス時返済に回す
毎月返済額:4万8945円
ボーナス時加算額:3万2676円/回
年間返済額:65万2692円
総返済額:2284万4602円
●融資額の2割(400万円)をボーナス時返済に回す
毎月返済額:4万3507円
ボーナス時加算額:6万5352円/回
年間返済額:65万2788円
総返済額:2284万7809円
ボーナス時返済に回す割合が増えれば、毎月返済額は少なくなりますが、総返済額は増えていきます。
額自体はそれほどの差がないので、ボーナス時返済を活用すれば毎月の家計がラクになると思ってしまう人も少なくありません。
毎月の家計がラクになっても、ボーナス返済で無理をしてしまったら、元も子もありません。
ここで大事なのは、何割ボーナス返済にするかではなく、無理のない毎月返済額はいくらなのか、ボーナスの変動があってもいくらなら無理なく返せるか、ということです。
もしも、毎月5万円程度なら無理なく返せるのであれば、あえてボーナス返済を組み込まなくてもいいですし、毎月4万円程度が限界なら、ボーナス併用で無理するより、購入する物件価格を下げる、という決断が重要になってきます。
| 住宅ローン返済の延滞だけは絶対避けなければならない
無理のない範囲でボーナス時返済を併用するということであれば、現在、住宅取得のためにボーナスからいくら貯蓄をしているのか、ということが一つの目安になるでしょう。
ただ、頭金づくりのためと期間を区切って貯蓄をするのと、ボーナス時に必ず10万円、20万円とまとまった支出が、ローン返済が終わるまで続くのとでは、状況が違ってきます。
長い返済の間には、さまざまな予想外の出来事もあるでしょう。
①子どもの教育費が思いのほかかかることになった
②年俸制の企業に転職した
③病気やケガで収入が減った
など、予定外のことはあるものです。
そうしたときに、ボーナス時返済が重荷になることだけは避けたいものです。
住宅ローンは途中で返済プランを変更することも可能ですが、状況が変化したときに借り入れの金融機関に相談することをせず、支払い延滞になる人も少なくありません。
こうしたことを防ぐためにも、当初の資金計画では、過剰にボーナスに頼った返済計画は避けるべきでしょう。
| ボーナスを繰り上げ返済に使ったほうがお得
では、ボーナスをどう活用するのがいいでしょう。
現在の低金利の状況では、あえて繰り上げ返済をしない、という人もいます。
一般的には、余剰資金があれば、返済開始直後の早い段階から繰り上げ返済をするのが、最も繰り上げ効果が高くなります。
支払わなくてすむ利息が多く、返済期間の短縮も多くなります。
30年、35年と長期の返済であれば、定年退職後も住宅ローンの返済が続く可能性があるため、繰り上げ返済で返済期間を短縮させ、支払い利息を圧縮させるのは、先行きが不透明な時代だからこそ、効果が高いといえるでしょう。
たとえば、先の例で2000万円、金利0.775%、35年返済を毎月返済だけで借りた場合、毎月返済額は5万4384円。総返済額は2284万1395円でした。
ボーナス時返済を併用しない代わりに、毎年ボーナスから年間6万円繰り上げ返済すると、総返済額は2269万8082円と、▲14万3313円軽減できます。
返済期間も39カ月短縮できます。
これを、毎回繰り返せば、繰り上げ返済による総返済額の減少、返済期間の短縮は、かなり効果がでるのです。
※足利市内の金融機関では、店舗窓口による繰り上げ返済時に手数料が約5500円程かかる金融機関が大半です。しかし、銀行に来店せず、インターネットバンキングを利用した場合は、手数料が無料になる金融機関が多くなってきていますので、繰り上げ返済はインターネットからする事をお勧めします。
※足利市内の金融機関では、繰り上げ返済額が10万円からでないと受付していない所が多い為、上記返済を計画する場合は、毎年繰り上げ返済をするのではなく、2年で12万円、3年で24万円といったように2年以上でまとめて返済する事で同じような計画が出来ます。
もちろん、繰り上げ返済は、毎回しなくてもいいものです。
今年は子どもの教育費がかかる、今年は家族で海外旅行に行くことを優先する、など、臨機応変にボーナスの使い道を考えることができるのです。
最近では、繰り上げ返済が少額でも可能な金融機関も増えていますから、100万円などまとまった金額で返済する必要もないのです。
ボーナスを家計の調整弁として使うことで、日々の家計は安定します。
住宅ローンも同じで、毎月の返済額だけを家計に組み込んでおけば、管理もしやすく、ボーナスはボーナスで、別の使い道を考えることもできるでしょう。
ボーナス返済ありきではなく、優先順位の高い教育費などの確保も念頭に置いた資金計画を心がけるようにしましょう。
これから住宅購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
|まとめ
やはり住宅ローンは月々の収入の範囲で支払える金額に設定するのが正解だと思います。
余程の大企業や公務員でもないかぎり、ボーナスは業績によって変動します。
そのためボーナスとは不安定な収入だと思っておく方がいいでしょう。
これは足利市のような、中小企業が多い地域ではなおさらです。
ボーナスは支給されればありがたいというぐらいの感覚で返済計画を組んでおくと安心です。
ボーナスが支給された場合は、貯蓄や家族旅行などのレジャー、繰上げ返済等にまわされればいいと思います。
そうすることにより、ローン返済のリスクを軽減できるものです。
「ボーナスに頼る返済計画は絶対NG」
これから住宅ローンを組む方はこの事をふまえて借入れされる事をおすすめします。
借りられるからといって目一杯借りることは絶対に辞めておいて下さい。
最後までお読みいただき、有難うございました。
少しでも参考になれば幸いです。