現在足利市内には、50棟以上の建売住宅があり、4000万円近くする物件から、1600万円台のものまで幅広い価格帯の建売住宅が販売されています。
建売住宅と一括りで言っても、大きな価格幅がある事で、迷われる方も多いと思います。
住宅を購入する時は、自分にあった住宅を選ぶ必要があり、「価格」は選ぶ側にとって一番重要なポイントです。
当たり前ですが、価格の高い住宅は良い設備・性能・構造を持ち合わせた住宅がほとんどです。
長く安心して住めるだけではなく、四季を通して快適に、かつ、便利に暮らすことが出来るでしょう。
しかし、価格の低い家いわゆる「ローコスト住宅」はどのような住宅なのでしょうか?
長く安心して快適に住むことができるのか。
これから住宅選びをされる方は、失敗しない為にも「ローコスト住宅」の事を良く知っておく必要があります。
そこで今回は安い建売住宅のメリットデメリットをお伝えしようと思います。
|ローコスト住宅はなぜやすいのか?
ローコスト住宅が安いのには理由があります。
安さの理由を知らない人にとっては、ローコスト住宅は安かろう悪かろうといった誤ったイメージを抱いてしまうかもしれません。
ローコスト住宅が安い理由について、次の項目毎に説明します。
①材料費
ローコスト住宅では使用する建材の費用を抑えています。
ただし費用を抑えるとは言っても、必ずしも低価格な粗悪品ばかりを使用しているというわけではありません。
住宅の間取りやデザインを規格化して使用する材料を限定することによって、業者は同じ材料を一度に大量に仕入れることができるようになります。
大量一括仕入れを行うことで仕入れ時の価格を抑えることが可能となり、結果として建築費もローコストに抑えることができるのです。
ですが、いくら大量一括仕入れを行っているとは言えハイグレードな建材ばかりを使用していては価格を抑えることはできないでしょう。
そのため、ローコスト住宅で標準として使用する建材のグレードは低いものである場合がほとんどです。
壁材などのグレードが低い場合は断熱性や防音性、耐久性があまり高くないことがあるという点については留意しておきましょう。
しかし、昨今の壁材・屋根材・断熱材などは、安価で高性能なものも多く出てきており、この点についてもかなり改善されてきたと言えます。
②人件費
ローコスト住宅の場合は一般的な住宅よりも広告宣伝や営業を控えめにすることで人件費に関するコストを抑えています。
足利市内でも自社営業はせず、不動産会社へ営業を依頼しているメーカーも多く存在しております。
また、使用する建材は事前に工場でプレカットしておくことによって建築現場での作業負担を減らしています。
建築現場での作業負担が軽減されることによって、工事に掛かる手間や時間が短縮されて工期が短くなり人件費を抑えることができるのです。
さらに、ローコスト住宅はある程度規格化されているため、経験豊富なベテラン作業員でなくても工事に携わることができるようになっています。
そのため、技術の習熟度に関わらず人件費の安い作業員を動員することによって人件費を抑えることができています。
③諸経費など
住宅を建てる際には諸経費が必要となります。
この諸経費とは様々な細かな費用が含まれますが、部屋の間取りをシンプルなものにしたり部屋の数を減らすことによって抑えることができます。
多くのローコスト住宅では建物の形状が矩形であるなど、あまり複雑な形状をしていないものが多いのはそのためです。
他にも、ローコスト住宅では限られた施工業者が一貫して建築工事や水道工事、電気工事などの工事も行うことによってコストの削減を図っています。
工事の内容毎に複数の業者へ発注を掛けているとそれだけ諸経費も掛かってしまいますが、自社で全て完結させることによって諸経費を抑えることができるのです。
| メリット
①とにかく安い
最大の魅力は、やはり価格の安さです。
建物延床面積が29坪として建物価格が1,000万円以下ということはよくあります。
もちろん、土地代は別です。
これならば、中古住宅の購入と比べてもそう大きな差が出ないため、購入しやすい価格です。
住宅ローンは自己資金や年収などの借りる人の条件によって融資額が異なりますが、価格が安ければ必要な融資額を借りられやすいですから、結果的に購入しやすくなります。
ハウススタジオで住宅を購入頂き、ローンを組んだ7割の方は30年以上でローンを組まれています。
今後長く続く住宅ローンの毎月の返済額が1円でも安くなると言う事は、大きなメリットです。
昔なら、この価格で建築されることがなかったので、中古住宅しか買うことができなかった人でも今ならば新築を買うことができるわけです。
安さは大きなメリットですね。
足利市内の金融機関での「住宅ローンの組み方」については過去に詳しくご紹介しておりますので、そちらを参考にしてくださいませ。
【足利市内で住宅ローン審査を受ける方必見!】審査内容から落ちる理由まで完全ガイド!
②売却時の下落幅が小さい
建物価格が元々安いため、将来、中古住宅として売却するときに、それほど大きく価格が下落しないというメリットがあります。
新築時点の建物価格が1,000万円のものと、1,500万円のものを比べれば、10年後、20年後の価格の下落幅は1,500万円の方が大きいということです。
もちろん、立地などの条件が実際の売買価格に対して大きく影響しますから、個々の物件によって差があることは理解しておきましょう。
③品質が安定している
ローコスト住宅は、基本的に同一の設備機器を使用しているために、たとえ経験の浅い職人であっても、当該工事に関しては経験値が上がっています。
このため比較的安定した仕上がりを期待することができます。
また、自社工場で木材を加工・カットして現場での作業を減らす「プレカット工法」を採用しているメーカーが多いです。
職人の腕の良し悪しに左右される事が少ない事も大きなメリットと言えるでしょう。
④住み替えや建て替えがしやすい
平均的な戸建てに比べて価格の安いローコスト住宅は、住み替えや建て替え、リフォームがしやすいというメリットもあります。
また、理想の新居を建てるためのテストケースとして利用する方もいらっしゃいます。
ある程度の期間ローコスト住宅で過ごしてみて、気になった部分や改善したい場所を見つけてから注文住宅を購入すれば、収納不足や動線設計の失敗を避けられます。
古くなり、メンテナンスにお金がかかるようになったら建て替えるといった暮らし方が可能になるのも、ローコスト住宅ならではのメリットです。
|デメリット
①使用材料・商品のグレードが低い
価格が安いからには、それだけの明確な理由があります。
それが、もっと高い物件との相違点でもあります。
その1つが、使用される商品や材料のグレードの違いです。
基本的にはグレードの低いものが使用されており、高価格帯のものと比較すれば、そのグレード差は歴然としています。
ただ、中価格帯のものと比べたときに、それほどの差を感じないこともあります。
材料や商品のグレードに対してこだわりを持っている人には、向かない住宅だと言えますが、それほど興味を持っていないことであるならば、前向きに考えやすいと思います。
②デザイン性に乏しい
建売住宅は、多くの人に受け入れられやすいデザインで計画される傾向にあり、オリジナリティーに欠ける面があります。
また、コスト削減、低価格化を追求するあまり、コストを抑えやすい建物プランになる傾向にもあります。
③敷地・建物はコンパクトに設計
足利市内では敷地面積が60坪をきる物件が多く、延床面積は29坪が平均的です。
注意するべき点は「駐車可能台数」や、「家具の配置」といったことで、生活を開始した時のイメージをすることが大切です。
④デザイン・間取りが決まっている
ローコスト住宅は、規格住宅で建築することで価格を抑えています。このため、デザインや間取りを変更する余地はほとんどありません。
⑤オプション扱いが多い
ローコスト住宅では、網戸、テレビアンテナなどオプション扱いになっている設備が多く、収納スペースは確保されているが、棚やハンガーパイプがついていないなどといった事が良くあります。
またオプションを選択する事によって価格が上がるため、必要以上のオプションをいろいろ選択しているといつの間にかローコストではない住宅になってしまうことがあります。
| まとめ
最後にローコスト建売住宅に対する間違った見解をご紹介したいと思います。
①安い建売は長持ちしない(寿命が短い)
「建売住宅とは寿命の短いものであり、安い物件ならば尚更である」と考えている方がいます。
確かに使用する材料については、高価な物件よりもグレードは低いですが、だからといって単純に建物が長持ちしないというわけではありません。
実際には、新築時の施工が丁寧であり、完成後のメンテナンスもきちんとしておれば、長持ちします。
「安い建売は20~25年で建替えすべきだ、30年ももたない」と主張する方もいますが、全てがそういうわけではないのです。
新築時の施工チェックをきちんとしておけば、外壁・屋根などにおいて適切なメンテナンスを心がけることで長く暮らしていくことは十分に可能です。
今回は建売住宅のなかでも、価格の安さを特徴としている物件に限定して、書いています。
ローコスト建売住宅を買うことを前向きに、真剣に検討出来るよう、そのデメリットやリスクを理解し、できることなら対策をとれるようにして頂ければ安心して満足いく不動
購入ができるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、有難うございました。
少しでも参考になれば幸いです。