今、日本で顕在化してきている「空き家問題」。
「空き家」所有者は年々増え続け、「空き家」について悩みを抱えている人も多くいます。
「空き家対策特別措置法」や「空き家バンク」など、国や地方自治体も、増え続ける「空き家」に対し「空き家対策」に乗り出しています。
もちろん足利市でも同様に空き家対策の一環として、「空き家バンク」の取り組みを行っております。
「老後は足利の田舎でのんびり過ごしたい、家族で移住したい。」そんな方には、空き家の売り手と借り手を仲介してくれるサービス「空き家バンク」がおすすめです。
有効的に活用するためには、仕組みや物件事情などしっかりと理解しておく必要があります。
今回は、足利市で行っている「空き家バンク」とは何か、利用するときのメリットなどについて詳しく解説します。
▼足利市の空き家バンクサイトは下記をクリック▼
| 空き家バンクとは何なのか?
「空き家バンク」とは、地方自治体が主体となって運営する「空き家」のマッチングサイトのことです。
地方移住を考えている人に向けて、地方にある「空き家」の賃貸・売却情報を提供しています。
田舎にある「空き家」を貸したい人、売りたい人と地方移住するために「家」を探している人に役立つ「空き家」の情報サイト。
不動産会社では、なかなか探したり、見つけることが困難な田舎・地方の物件が登録されていることがあります。
所有者は、無料で自身の「空き家」を登録することができるので、持て余している「空き家」を売却したい人や賃貸へ出したい人には、便利で心強いツールの一つです。
それでは、空き家バンクがなぜ生まれたのか、その必要性や具体的な仕組みまで、空き家バンクとはどんなサービスなのか詳しく解説します。
空き家バンクの具体的な仕組み
足利市が主体となって運営している空き家バンク。
所有している空き家を貸したい人や、売りたい人が登録し、空き家バンクを介して足利市が情報を提供するサービスです。
この情報を元に、空き家を買いたい人や借りたい人が最良の物件を見つけて申し込み、購入や賃貸ができるといった仕組みです。
因みに足利市の空き家バンクでは、情報の提供や必要に応じた連絡等を行い、賃貸・売買の契約交渉は、宅地建物取引業者(媒介業者)が行います。
なぜ空き家バンクが登場したの?目的とは
増え続けている空き家は、足利市内で大きな問題となっています。
現代では、古民家をリノベーションして再利用する方も多く、古民家カフェなどといった収益にも利用され、有効的に活用することで地域の活性化にもつながることから、積極的な空き家利用が推奨されています。
しかし、田舎の奥地にある空き家は、そもそも存在自体が知られていないため、活用するにもできません。
つまり、情報がないことが一番の問題だったのです。
空き家の情報を共有することができれば、活用されやすくなるということから空き家バンクは誕生しました。
空き家バンクは本当に必要なのか
足利市内の不動産業者も空き家物件の仲介をしていますが、ほとんどの目的が営利です。
運営の主体が足利市の空き家バンクは、空き家という社会問題を解決するために活用しているものなので、目的は営利ではありません。
周囲の住民や環境を守ることが目的の足利市空き家バンクは、必要なサービスといえます。
|空き家バンクのメリット
無料で登録できる
通常、不動産会社などを通した場合は、SUUMOやat-homeなどの営利目的としたポータルサイトに掲載し、購入者を探す事が一般的ですが、空き家バンクに登録をする事で足利市の専用ホームページに掲載され、より信頼度を増した形で購入者を探す事が出来ます。
「空き家バンク」は無料で情報を掲載し、情報発信ができる点は大きなメリットです。
しかし、先ほど説明した通り、情報掲載は無料で出来ますが、賃貸・売買の契約交渉は、宅地建物取引業者(媒介業者)が行いますので、仲介手数料が必要となってきます。
「空き家バンク」に登録することで、補助金や助成金の対象となる
空き家バンクは、自治体が運営しているサービスなので、補助金制度が利用できます。
建物の改修費用などを一部補助してくれる制度などもあるので、うまく利用すれば初期費用を抑えることが可能です。
各地域によって、補助金制度の内容は異なるため事前に確認しましょう。
3親等内の家族には補助金制度は適用されない点など、注意が必要です。
この記事では足利市の空き家バンクについて詳しく紹介していきます。
|足利市空き家バンクの補助制度の内容
足利市では、空き家の利活用を図り、 足利市への移住定住を促進するため、 足利市空き家・空き地バンクを利用して購入した空き家の改修費の一部を補助しています。
補助の内容は下記のとおりです。
補助金額
1.補助対象工事費の1/2(1000円未満切り捨て)
2.最大50万円まで
対象となる空き家の要件
足利市空き家バンクを利用して購入された空き家
補助対象者の主な要件
1. 他市区町村かり本市への移住者であること
2. 市税を滞納していないこと
3. 補助対象空き家に1 0年以上居住することを誓約できること
4. 過去にこの補助金の交付を受けていないこと
5. 暴力団又は暴力団員でないこと
6. 補助対象空き家の従前の所有者の3親等内の親族でないこと
対象となる工事の主な要件
1. 補助対象空き家の居住部分に係る安全性・機能性の維持、 向上のために行う改修工事
2. 補助対象者が市内業者へ発注したもの
3. 補助対象工事費の総額が2 0万円以上(消費税等含む)のもの
*交付決定前に工事着手した場合は対象になりません。
*他の制度による補助金又は補償金の交付を受けようとするものは対象になりません。
*以下のようなものは対象になりません。
〇設計費、 外構工事(車庫、カーポート、門扉、塀、植栽、浄化槽など)
〇設備工事(太陽光発電、 太陽熱利用設備の設置工事など)
〇その他(家具 ・ 家電製品の購入 ・ 設置工事など)
注意事項
年度予算の上限に達した時点で申請受付が終了します。
| まとめ
無料で登録でき、「空き家」の売買や賃貸に役立つ「空き家バンク」。
ですが、登録したらそれで解決ではありません。
自分の所有する「空き家」の性質や「空き家」の所在する地域の活動・取組みによって、「空き家バンク」を有効活用できるかは違ってきます。
足利市の建築指導課(空き家対策担当)へ任せきりにするのではなく、自分自身で考え、能動的に動き「空き家問題」と向き合うことが何より大切だと思います。
たとえば、購入者が安心して空き家を購入出来るよう建物のインスペクション(建物状況調査)を建築会社へ依頼してみても良いかもしれません。
(▼インスペクションは下記の記事で詳しく説明しております)
【足利市で中古住宅購入する方必見!】「建物状況調査(インスペクション)」と瑕疵保険について | ハウススタジオ株式会社 (house-studio.co.jp)
または、足利市内の不動産会社にも話を持ち掛け、SUUMOやat-homeなどのポータルサイトに掲載をしてみたり、昨今ではInstagramやYouTubeなどのSNSで物件を紹介している不動産会社も多くありますので、そのような会社へ媒介を依頼してみる事もおススメです。
(▼媒介契約については下記の記事で詳しく説明しております)
【囲い込みの罠には要注意】専属専任・専任・一般媒介の違いを徹底解説 | ハウススタジオ株式会社 (house-studio.co.jp)
何からはじめたらいいのか分からず、「空き家問題」の解決に向かってスタートを切れない人は、まずは、足利市の建築指導課空き家対策担当へ相談してみて下さい。
親切・丁寧・分かりやすく、解決への道筋を一緒に考えてくれます。
きっと、大きな一歩を踏み出せるはずです。